税理士河﨑の部屋。

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■ 2006年10月分 記事インデックス

2006年10月26日

カテゴリー:消費税

消費税の免除

 先日、こんな質問を受けました。
 「会社法が施行されてから作った会社は、消費税が2年間免除されるの?」
 今日は、このことについて説明します。

 消費税を納める義務があるのは、基準期間売上高1千万円を超える事業者です。
 基準期間というのは、2年前のことです。
 ですから、新規開業の事業者や設立されたばかりの法人は、基準期間がありません。当然、基準期間の売上もありません。
 ということで、設立されたばかりの法人は、消費税を納める義務を免除されます。
 しかし、例外規定があります。資本金が1千万円以上の法人は、たとえ基準期間が無くても、納税義務は免除されません。
 つまり、会社法施行以前に設立した株式会社は、1千万円以上の資本金を必要としましたので、この免除が受けられなかったのです。(特例により設立された株式会社は除きます。)有限会社等の法人は、1千万円未満の資本金で設立できましたので、以前から免除は受けられました。
 そして、この度の会社法施行により、株式会社の最低資本金規制が撤廃されましたので、1千万円未満の資本金で株式会社を作ることができるようになりました。
 株式会社であっても、設立から2年間は納税義務の免除が受けられるようになったというわけです。
 
 さて、現在の制度の説明は以上ですが、資本金1千万円という基準は、当然、株式会社の最低資本金を意識してのものですよね。新会社法によって、最低資本金という制度はなくなりました。この先、消費税法は何らかの改正がされるのでしょうね。

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2006年10月21日

カテゴリー:所得税

思わぬところに所得税

 今日は、意外な場面で発生する所得税について、ご紹介しましょう。
 通常、財産を贈与すると、財産をもらった人(受贈者)に贈与税がかかります。
 しかしこれは、贈与者も受贈者も個人の場合の話です。
 つまり、個人 → 個人 のとき。
 では、個人 → 法人 のときはどうでしょう?
 受贈者である法人には、当然、法人税がかかります。
 しかもこの場合には、贈与者である個人にも所得税がかかるのです。
 個人が法人に対して、財産を贈与した場合には、時価で譲渡があったものとみなされて、譲渡所得が発生することになっているのです。(国や一定の公益法人に対する贈与は特例で除かれます。)
 また、法人に対する遺贈(遺言による譲与)の場合も同様で、被相続人に譲渡所得が発生します。
 1円の対価も受取らず、財産を与えた挙句、所得税まで取られたら何をしてるんだか分かりませんね。

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2006年10月17日

カテゴリー:相続税

事業承継ガイドライン

 中小企業庁が「事業承継ガイドライン20問20答」という小冊子を作成しました。
 中小企業の経営者が高齢化し、事業承継が社会問題となっているのです。
 事業承継がうまくいかないと、現在有効に活動している経営資源が、バラバラに解体されなければなりません。経営資源には、工場や機械などの設備だけではなく、従業員やその組織も含まれます。設備は処分されれば非常に安くしか売れませんし、従業員も失業してから再就職するには時間がかかります。これらは非常に大きな社会的損失といえます。
 また、中小企業の場合、多くは経営者の親族が後継者になりますが、事業承継がうまくいかないと、親族間で無用な争いが発生します。
 では、どうしたらよいのでしょう?
 一言ではいえませんが、いくつかのポイントはあると思います。
 まず、現在の経営者が考える必要があります。当たり前ですが、後継者にできることは限られています。
 そして、誰を後継者にするか決めなければなりません。親族なのか従業員なのか、それともM&Aをするのか?
 それから具体的に、何時、どのようにして経営権を委譲していくのかを決めることになります。その際には、技術的な問題が出てきますので、専門家に相談しながら計画を進めていくと良いでしょう。

 尚、事業承継ガイドライン20問20答は以下からダウンロードできます。
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei20/index.htm

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2006年10月12日

カテゴリー:法人税

金融庁、節税保険の勧誘を調査

 金融庁が生命保険会社の勧誘手法の調査に乗り出しました。
 節税効果をうたって販売した「長期傷害保険」が、「実際には節税にならない」と、契約者から苦情が出たためだそうです。
 そもそも保険は負担を平準化するため、保険料が毎年均等になるように設計されます。しかし、リスクは毎年均等ではありません。高齢になれば、当然、病気や死亡の確率が高くなります。ですから、若いときに支払った保険料には、少なからず前払い(資産)部分があるのです。
 つまり、理論的に考えれば、支払った保険料が全額、損金となることがおかしいのです。
 しかし、会計も税務も、そこまで厳密に処理することを要求していません。税務は、ある一定の形式基準を作って、その基準に当てはまれば全額損金、当てはまらなければ一部資産計上、としてきました。
 ですから、保険会社は保険契約の際には、その形式基準をクリアするように契約内容を考えます。そこまでは良いのですが、その形式基準を逆手にとって、節税商品を開発することは、どうでしょう?
 最近、節税効果を盛んにうたう保険販売が見受けられます。
 あまりエスカレートしていくと、逆に課税強化につながるのではないでしょうか。そうなれば、当初は認められていた緩やかな取り扱いまで厳格化され、結果的に納税者の不利益になってしまう様な気がします。 
 保険には本来、節税とは別の目的があります。あまり節税に拘らないほうが、契約者全体の利益に繋がると思います。保険会社には、節税商品の開発や節税効果を前面に出した販売は、ぜひとも自粛してほしいものです。

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2006年10月10日

カテゴリー:所得税

住民票と住民税

 先日、お客さんから質問を受けました。
 年末に住民票を海外に移したら、来年の住民税を払わなくてもいいの?
 実際に住民票を移転した知人から聞いたようです。
 
 個人の住民税は、その道府県内(市町村内)に住所を有する人に対してかかります。
 そして、住民税の賦課期日は、1月1日とされています。
 ですから、1月1日に住民票が海外にあれば、住民税がかからないと思ったのでしょう。
 しかし、住所を有するということは、単に住民票があるということではありません。住所とは生活の本拠をいうとされていますので、実際に海外で生活していないと駄目なのです。

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2006年10月07日

カテゴリー:相続税

相続放棄とみなし相続財産

 被相続人が多額の借金を残して亡くなった場合、借金が明らかに財産より多いと思ったら、相続を放棄しなければなりません。そのまま相続(単純承認)すると、借金も相続してしまいます。
 相続放棄をしたい場合は、相続開始から3ヶ月以内家庭裁判所に申述します。

 では、こういう場合はどうしたらよいでしょう?
 財産1千万円、借金1億円、生命保険金1億円。

 この場合、単純承認すると、生命保険金で借金を返済して、財産の1千万円を相続することになります。でもこれは間違い。
 相続放棄をしましょう。
 相続放棄すると、生命保険金1億円だけを受取ることになります。

 生命保険金は相続税の対象となるので、相続財産と思われがちですが、実は違います。生命保険金は相続税法上は相続財産とみなす、というだけで、民法上の相続財産ではないのです。
 ですから、相続放棄をしても生命保険金は受取れるのです。
 同様に、死亡退職金も相続税法上のみなし相続財産です。

 ただし、相続放棄をすると、生命保険金や死亡退職金に通常認められる非課税枠が認められません。(非課税枠は、法定相続人数 × 500万円)

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2006年10月05日

カテゴリー:相続税

遺産分割がされていないときの相続税の申告

 相続が発生すると、どの遺産をどの相続人が相続するか、決めなければなりません。
 それを遺産分割といいます。
 遺言があれば、通常それに従います。遺言がなければ、みんなで話し合って決めますが、なかなか話がまとまらないケースがあります。場合によっては、兄弟で裁判なんてこともあります。

 そんなときでも、相続税の申告はしなければなりません。

 相続税の申告期限は、相続開始から10ヶ月後です。それまでに協議が整って、遺産分割が確定すると、その遺産分割に基づいて相続税の申告ができます。
 しかし、申告期限までに遺産分割がされなかったときは、法定相続分又は包括遺贈の割合で相続したものとして、計算して申告することになります。
 その場合、小規模宅地や配偶者の税額軽減等の特例が適用できないので注意が必要です。
 これらの特例は、申告期限から3年以内に分割された場合に適用されることになっています。遺産分割が確定した時点で、更正の請求という手続きをとり、前記の特例を適用します。また、3年以内に分割できないやむをえない事情があるときは、税務署長の承認を受ければ、3年を超えても特例を適用することができます。

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2006年10月03日

カテゴリー:法人税

役員退職金

 中小企業の経営者は、いつごろ退職することを予定しているのでしょう?
 死ぬまで現役、と考える人も多いでしょう。
 あるいは、早く引退して老後は悠々自適、という人もいると思います。
 いずれにしても、退職するときには退職金をしっかりもらいたいですね。(言うまでも無く、もらうためには、払える会社にしておくことが必要です。)老後の生活資金としても、遺族の生活保障としても、とても大切なものです。
 
 退職金の資金を準備する手段として、生命保険がよく使われます。また、小規模企業共済を個人で積み立てるという方法も、掛け金が所得控除の対象となるので、税務上は有利になります。

 ところで、役員退職金は会社法上、株主総会の決議によって決定されます。したがって、株主総会の決議を経ないで役員退職金が支払われると、税務上も問題となります。特に同族会社の場合は、適正な手続きをお忘れなく。
 退職金の金額については、会社の損金として認められる基準として、以下の計算式がよく使われます。
 役員の最終の報酬月額 × 勤続年数 × 功績倍率
 功績倍率については、役職や会社への貢献度合いによります。創業者の代表取締役であっても、3倍を超えると問題になる可能性が非常に高くなります。
 

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2006年10月01日

カテゴリー:所得税

運動会

 秋は運動会の季節です。
 最近は、会社で運動会をすることは稀だと思います。ところが、日経の何でもランキング「転職して想定外だったこと」の14位に「運動会、飲み会などの社内行事にとまどった」とあります。まだまだ、運動会をしている会社はあるのでしょうか?
 運動会とまではいかなくても、仕事以外の社内行事で親睦を深めることは大事ですね。

 税務上は、社会通念上一般的なレクリエーション費用を会社が負担した場合、その費用は福利厚生費とされます。
 また、社員旅行は4泊5日以内かつ会社負担が1人当たり10万円以下であれば、福利厚生費として認められます。
 しかし、あまり高額なものや一部の役員のみを対象としている場合は現物給与として、所得税が課せられます。
 このような取り扱いは、「これらの費用を会社が負担することは、本来は現物給与(経済的利益)だけれども、少額不追及という観点から所得税を課さないこととする」という考え方によるものです。

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