税理士河﨑の部屋。

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■ 所得税

2007年03月05日

カテゴリー:所得税

法人成り

 ご無沙汰しております。
 なかなか落ち着いて書くことが出来なくて、気が付いたら、一月以上間隔が空いてしまいました。

 確定申告も終わりに近づきましたが、確定申告ネタを一つ。

 個人事業から法人成りするときに、気をつけなければならないのが「事業税の見込控除」。
 通常、事業税は賦課決定を受けた年、又は実際に納付した年に必要経費に算入します。この事業税は、前年の事業所得に応じて賦課されます。
 法人成りした時のように、個人事業を廃止したときは、その翌年に賦課決定を受けて納付します。しかし、その時は個人事業の売上が無いので、必要経費として差引くことが出来ません。
 このような廃業後の事業税を必要経費にする方法は、二つ用意されています。

1.見込控除(所得税基本通達37-7)
  廃業した年に、翌年賦課決定される事業税を、見込で必要経費にする方法
2.事業を廃止した場合の必要経費の特例(所得税法63条)
  事業税の賦課決定があったとき、廃業した年の申告をやり直す方法

 通常は、1の見込控除をします。そのほうが手間がありませんし、事業税も少なく済みます。

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2007年01月11日

カテゴリー:所得税

税率の改定

 平成19年分から、所得税と住民税の税率が改定されています。国から地方への税源移譲のためです。
 所得税については、源泉徴収税額表が新しくなっていますので、ご注意ください。
 具体的な変更点は、以下の通り。
【所得税】  課税所得     税率
        195万円以下    ▲5%
        695万円超     +3%
【住民税】
        200万円以下    +5%
        700万円超     ▲3%
 所得税と住民税で課税所得の基準が5万円違うのは、基礎控除の調整です。(所得税38万円、住民税33万円)その他、細かな調整もあります。基本的には、所得税と住民税を合わせた税負担は、以前と変わらないはずです。

 問題点として、住宅ローン控除があります。
 住宅ローン控除は、所得税だけに適用されます。所得税が減税になって、住宅ローン控除が満額受けられず、切り捨てられてしまうケースが発生します。
 このような場合に備え、住民税をその分減額する措置が講じられています。
 住宅ローン控除の所得税における影響は、平成19年分からなので、住民税における減額措置は、平成20年分からとなっています。
 減額措置を受ける手続きは、まだ明らかではありませんので、今年の年末から来年の初め頃は注意が必要です。

 もう一つ心配なのが、住民税の納税の場面です。
 平成18年度の住民税の課税通知を見た高齢者が、市役所の窓口に押しかけたニュースが記憶に甦ります。
 今回の税率改訂で、低所得者の住民税は増税となります。年金受給者などは、今年の課税通知でも住民税額が、大幅に増えることが予想されます。市役所は、去年のような混乱が起きないよう、アナウンスに勤めるのでしょうが・・・

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2006年11月30日

カテゴリー:所得税

寡婦控除・障害者控除

 年末調整のシーズンです。
 皆さんの手元に、緑の印字の紙が2枚ずつ渡っていることと思います。
 年末調整をしていて、少々ストレスを感じるのが、寡婦控除と障害者控除の適用です。
 従業員の方が、裏面の説明をよく読んで、しっかり申告してくださると良いのですが、
 「自分が寡婦かどうか?」
 「自分や家族が一般の障害者か特別障害者か?」
 実際には、あまり良く分かっていない人が多いようです。
 最近では、老年者控除が廃止された影響で、寡婦控除が適用される人も多いはずです。
 しかし、その可能性のある従業員に対して、どこまで質問してよいのか?
 質問などせず、申告されたまま、事務的に年末調整をすれば良いのですが・・・
  
 夫と離婚したのか、死別したのか?そもそもシングルマザーなのか?
 家族の障害は、どの程度なのか?

 聞くほうも聞かれるほうも、とってもイヤ!
 そんなこと知られたくないし、知りたくもない!
 年末調整は、やっぱり廃止しよう!

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2006年11月06日

カテゴリー:所得税

配偶者控除

 年末調整の時期が近づいてきました。
 この時期、最も多いのが、配偶者控除についての質問です。

 一般的な事例として、夫が主として働き、妻がパート収入を得ている場合を想定して、説明します。
 妻のパート収入(非課税通勤手当を含みません。)が103万円以下であれば、夫の所得税の計算上、配偶者控除が受けられます。
 配偶者控除の金額は、38万円です。影響としては、38万円に税率を掛けた分の所得税が減ることになります。
 しかし、妻のパート収入が103万円を超えても、夫の所得が1,000万円以下であれば、配偶者特別控除が受けられます。配偶者特別控除は、妻のパート収入が103~141万円の間で段階的に控除額が定められていて、103万円を境に急激に夫の税負担が増えないようになっています。
 また、妻のパート収入が103万円を超えると、妻自身に所得税がかかります。

 ここで注意を要するのは、上記の説明は、妻に他の所得が全く無いという前提での話しだということです。最近は、インターネットを使った副業が、簡単にできるようになっています。副業の所得がある場合や、保険の満期、株の売却があるような場合は、自ずと話が変わってきます。

 所得税の話ではありませんが、夫の会社の給与規定で、配偶者手当の支給基準が、所得税の配偶者控除の基準とリンクしているケースがあります。その場合には、配偶者手当が支払われるか否かという問題は、所得税の問題の比ではありませんので、ご注意ください。

 以前も書きましたが、年末調整という制度は、自分の家族の状況を、会社に報告しなければならない制度です。このような制度は、個人のプライバシーの面から好ましくない制度だといえます。しかし、現在従わなければならない制度ですから、会社に報告するのは最小限必要なことだけにしたいものです。従業員自身が正しい知識を持っていれば、会社に根掘り葉掘り質問を受ける必要はありません。また、会社の側も、好き好んで質問しているわけではないので、早くこのような制度がなくなると良いですね。

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2006年10月21日

カテゴリー:所得税

思わぬところに所得税

 今日は、意外な場面で発生する所得税について、ご紹介しましょう。
 通常、財産を贈与すると、財産をもらった人(受贈者)に贈与税がかかります。
 しかしこれは、贈与者も受贈者も個人の場合の話です。
 つまり、個人 → 個人 のとき。
 では、個人 → 法人 のときはどうでしょう?
 受贈者である法人には、当然、法人税がかかります。
 しかもこの場合には、贈与者である個人にも所得税がかかるのです。
 個人が法人に対して、財産を贈与した場合には、時価で譲渡があったものとみなされて、譲渡所得が発生することになっているのです。(国や一定の公益法人に対する贈与は特例で除かれます。)
 また、法人に対する遺贈(遺言による譲与)の場合も同様で、被相続人に譲渡所得が発生します。
 1円の対価も受取らず、財産を与えた挙句、所得税まで取られたら何をしてるんだか分かりませんね。

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2006年10月10日

カテゴリー:所得税

住民票と住民税

 先日、お客さんから質問を受けました。
 年末に住民票を海外に移したら、来年の住民税を払わなくてもいいの?
 実際に住民票を移転した知人から聞いたようです。
 
 個人の住民税は、その道府県内(市町村内)に住所を有する人に対してかかります。
 そして、住民税の賦課期日は、1月1日とされています。
 ですから、1月1日に住民票が海外にあれば、住民税がかからないと思ったのでしょう。
 しかし、住所を有するということは、単に住民票があるということではありません。住所とは生活の本拠をいうとされていますので、実際に海外で生活していないと駄目なのです。

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2006年10月01日

カテゴリー:所得税

運動会

 秋は運動会の季節です。
 最近は、会社で運動会をすることは稀だと思います。ところが、日経の何でもランキング「転職して想定外だったこと」の14位に「運動会、飲み会などの社内行事にとまどった」とあります。まだまだ、運動会をしている会社はあるのでしょうか?
 運動会とまではいかなくても、仕事以外の社内行事で親睦を深めることは大事ですね。

 税務上は、社会通念上一般的なレクリエーション費用を会社が負担した場合、その費用は福利厚生費とされます。
 また、社員旅行は4泊5日以内かつ会社負担が1人当たり10万円以下であれば、福利厚生費として認められます。
 しかし、あまり高額なものや一部の役員のみを対象としている場合は現物給与として、所得税が課せられます。
 このような取り扱いは、「これらの費用を会社が負担することは、本来は現物給与(経済的利益)だけれども、少額不追及という観点から所得税を課さないこととする」という考え方によるものです。

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2006年09月14日

カテゴリー:所得税

振込め詐欺

 振込め詐欺の被害が、後を絶ちませんね。
 手口が益々巧妙になり、悪質化してるようです。
 困ったときはすぐに、警察や弁護士に相談してほしいものです。振込む前に、法律に詳しい人に冷静な判断をしてもらえば、ほとんどは幼稚な手口だと分かります。しかし、脅迫じみた要求に、自分一人では中々太刀打ちできません。

 被害に遭ったことが分かっても、振込んだお金を取り戻すことが難しいという問題も指摘されています。

 また、被害に遭ってしまっても、税務上も特に考慮されることはありません。災害盗難の被害には雑損控除の適用があります。しかし、詐欺による被害は雑損控除の対象外です。
 因みに、スキミングやキャッシュカード盗難による預金の引き出し被害は、雑損控除の対象になります。

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2006年09月11日

カテゴリー:所得税

保証債務の特例

 個人の譲渡所得の話です。

 最近は金融機関も融資の際、担保や保証人に頼らないという姿勢を示しつつあります。しかし、何らかの事情で他人の借金の保証人になっている人は、まだまだ多いと思います。主たる債務者が返済不能になると、債権者(金融機関)は保証人に返済を求めてきます。

 こんなとき、どうやって保証債務を履行(他人の借金を返済)すればよいでしょう?

 まず、債務者から直接、返済資金の融通を求められた場合は、断ったほうがよいでしょう。そのお金は返ってきませんし、税務上も何の考慮もされません。保証債務の履行は、債権者に対してするものです。

 使ってない土地等の資産がある場合には、それを売って現金に換えて支払うことができます。この場合には、一定の要件を満たせば、譲渡所得がなかったこととされ、本来、資産の値上がり益に課せられる所得税が課せられないことになっています。これが、保証債務の特例です。

 一定の要件に関しては、難しい点がありますので、ここには書きません。お近くの税理士にお尋ねください。

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2006年08月22日

カテゴリー:所得税

源泉徴収は義務!

 今日は、源泉徴収制度のお話です。
 企業は給料や配当を支払う際、所得税を天引きすることになっています。給料や配当をもらう方は、所得税を天引きされた残りを受取ります。この制度を源泉徴収制度といいます。
 源泉徴収制度は、国にとっては非常にすばらしい制度です。所得把握や税金の徴収が、非常に効率よくできます。
 逆に企業は源泉徴収の手間がかかり、個人は所得を把握されるばかりか、所得税を強制的に天引きされてしまうということで面白くありません。

 そこで、よくある間違いが、
『自分で確定申告するから所得税引かんといて!』
という人。

 源泉徴収は、給与等の支払者に義務として課せられたものです。支払を受ける人が確定申告をしようがしまいが関係ありません。また、一旦支払ってから、所得税分を返金してもらうことは中々大変です。

 源泉徴収が必要かどうか、支払う前にきちんと把握しておきましょう。

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2006年08月05日

カテゴリー:所得税

所得税の基礎講座

 私が日々感じること。
 税法が非常に複雑で、一般の人にその仕組みを説明するのはとても困難だということ。
 とはいえ、私は税務のプロ ッショナルですから、皆さんに税法を噛み砕いて分かりやすく説明しているつもりです。
 ただ、税法の複雑さとは裏腹に、一般の人に税務の基礎知識があまりにも不足しているという感じは否めないのです。
 ですから、時々このブログの中で、税法の基礎知識を紹介していきます。
 気が向いたら勉強していってください。

【所得税】
 所得税は、個人に対する税金です。
 個人の所得に課税されます。
 個人の所得は、10種類に分類されています。
 利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得、給与所得、退職所得、一時所得、雑所得です。
 それぞれの所得を計算して、それを合算します。
 そこから所得控除(社会保険料や扶養控除など)というものを差し引きます。
 そして、税率を掛けると、所得税額が計算できるという仕組みになっています。

 さて、最初の問題は10種類の所得のうち何所得になるかということ。
 その判断が非常に難しく、裁判でも度々争われています。

 因みに、先頃新会社法が施行され、新たに会計参与という役員が誕生しました。
 この会計参与に対する報酬は給与所得という見解が示されていますが、議論が尽くされているとはいえず、疑問の声が上がっています。我々税務の専門家が、自分の所得が何所得か判断に迷うなんて、おかしな話ですね。

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